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プログラミングを使う仕事・職業、なる方法やリアルな年収を解説

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プログラミングを使う仕事・職業

さまざまな分野でデジタル化やDX推進が実施され、IT人材の需要が急増している今、プログラミングを使う仕事への注目度が高まっています。しかし、いざ調べ始めると「Webエンジニア」「SIer」「AIエンジニア」など専門用語が並び、「結局、自分にはどの仕事が向いているの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

実は「プログラマー」と一口に言っても、Webサイトを作る仕事から、最新の人工知能を開発する仕事まで、その内容は千差万別です。職種によって年収相場も違えば、習得すべき言語も異なります。

そこでこの記事では、業務でプログラミングを使う職業を「目的別」に整理して解説します。各職種のリアルな年収や将来性まで網羅しました。この記事を読めば、あなたの適性に合ったキャリアが見つかるはずです。ぜひ未来の選択肢を広げるヒントにしてください。

目次

プログラミングに関わる6つの仕事

ここでは、プログラミングに関わる代表的な仕事を「目的別」に整理して紹介します。

1.業務システムを作る仕事

この領域は、IT業界の中で最も市場規模が大きく、多くのエンジニアが従事している分野です。「エンタープライズ領域」とも呼ばれ、銀行のATM、鉄道の運行管理、企業の会計・人事・在庫管理など、さまざまな業務で使用されるシステムを扱います。

システムエンジニア (SE)

SEは、家づくりに例えると「建築士」や「現場監督」にあたる仕事です。主な役割は、顧客(クライアント)へのヒアリングを通じて「どのようなシステムが必要か」を明確にする要件定義と、それを実現するための設計書の作成です。これを「上流工程」と呼びます。

実際にプログラミングを行うこともありますが、多くの時間はシステムの全体像の構築、予算・スケジュールの管理、そして顧客やチームメンバーとの調整に費やされます。そのため、技術的な知識に加え、顧客の業務を理解する力やコミュニケーション能力が必要です。システム完成後のテスト計画や運用サポートまで、プロジェクト全体を広く見渡す視点が求められます。

プログラマー (PG)

PGは、SEが作成した設計書(仕様書)を基に、プログラムのコードを記述(コーディング)してシステムを作り上げる「大工」や「職人」にあたる仕事です。Java, Python, JavaScriptなどのプログラミング言語を用いて、コンピュータへの命令文を書き上げます。これは「下流工程」の中心的な役割です。

単に書くだけでなく、プログラムの不具合を見つけて修正するデバッグや、正しく動作するか確認する単体テストも重要な業務です。技術の進化スピードが速いため、常に新しい言語や技術を学び続ける探究心が不可欠です。自分が書いたコードがシステムとして形になり、実際に動く様子を実感できる点がやりがいにつながります。

プロジェクトマネージャー (PM)

システム開発における現場監督であり、プロジェクトの「納期・予算・品質」に最終責任を持つリーダー職です。 主な業務は、スケジュールの進行管理、メンバーの人員配置、顧客との折衝など多岐にわたります。PM自身が毎日コードを書くことは稀ですが、プログラミングの知識は必須です。なぜなら、エンジニアから報告される技術的な課題を正しく理解し、適切な指示を出したり、正確な工数(作業時間)を見積もったりするために必要だからです。

エンジニアとして経験を積んだ後にキャリアアップするケースが一般的で、チームを率いて大きなシステムを完成させる達成感と、高年収が得られる人気の職種です。

2.Webサイト・Webサービスを作る仕事

私たちが普段ブラウザで利用しているECサイト、SNS、動画配信サービス、予約サイトなどを開発する仕事で「Web系」と呼ばれます。技術の移り変わりが早い点が特徴です。開発スピードとユーザー体験(UX)が重視されます。

フロントエンドエンジニア

Webサイトやアプリにおいて、ユーザーの目に触れる部分(UI)を構築する仕事です。ブラウザ上で表示されるデザイン、ボタンの動き、入力フォームの挙動などを実装します。

HTML、CSS、JavaScriptといった言語や、React、Vue.jsなどのフレームワークを使用します。デザイナーが作成したデザインを忠実に再現するだけでなく、スマホやPCなど異なる画面サイズでも見やすく表示させる(レスポンシブ対応)技術や、使いやすさ(UX)を向上させる視点が求められます。Webサービスの「第一印象」と「使い心地」を決定づける重要なポジションです。

バックエンドエンジニア (サーバーサイドエンジニア)

ユーザーからは見えない「サーバー側」の処理を担当する仕事です。「サーバーサイドエンジニア」とも呼ばれます。フロントエンドから送られてきた情報の処理、データベースへの保存・読み出し、検索機能の計算など、システムの裏側にある論理的な処理を構築します。

使用言語はJava、PHP、Python、Ruby、Goなどが代表的です。大量のアクセスがあってもシステムが落ちないように設計したり、個人情報のセキュリティを守ったりと、システムの安定性と安全性を担保する責任があります。建物の「配管」や「基礎工事」のように、表には見えませんが欠かせない役割を担います。

フルスタックエンジニア

フロントエンドとバックエンドの両方の知識・スキルを持ち、システム開発の全工程を一人(または少人数)で担当できるエンジニアのことです。さらに、AWSやGCPといったクラウドインフラの構築まで担当することもあります。

開発スピードが求められるスタートアップ企業や、少人数のプロジェクトで特に重宝されます。システム全体の流れを把握しているため、効率的な設計やトラブルシューティングができるのが強みですが、常に幅広い技術を学び続ける高い学習意欲が必要です。

3.アプリ・ゲームを作る仕事

スマートフォンアプリや家庭用ゲーム機、PCゲームを開発する仕事です。Web系と似ていますが、端末(ハードウェア)の性能を最大限に引き出す技術や、独特の操作性へのこだわりが求められます。

iOSエンジニア

Apple製品(iPhone, iPad, Apple Watchなど)で動作するアプリケーションを開発する仕事です。 開発言語は主にSwiftを使用し、統合開発環境「Xcode」を用いて開発を行います。日本国内ではiPhoneのシェアが高いため、需要が安定しています

開発において、Appleが定めるデザインガイドライン(HIG)への準拠が求められるため、ユーザーにとって直感的で美しい操作性を実現する必要があります。また、App Storeでアプリを公開するためにはAppleの厳格な審査をクリアしなければならず、技術力だけでなく規約やトレンドへの理解も欠かせません。

Androidエンジニア

Googleが提供するAndroid OSを搭載したスマートフォンやタブレット向けのアプリを開発する仕事です。 開発言語はKotlinが主流で、Javaも使われています。開発ツールは「Android Studio」が一般的です。

この職種の難所は、端末の多様性(フラグメンテーション)への対応です。メーカーごとに画面サイズや仕様が異なる無数の端末で、レイアウト崩れや不具合なく動作させる調整力が問われます。一方で、スマホだけでなく、スマートウォッチ、家電、自動車(Android Auto)など、アプリが活躍するフィールドが極めて広い点が魅力です

ゲームプログラマー

家庭用ゲーム機、スマホ、PCなど、あらゆるプラットフォームのゲームソフトを開発します。 キャラクターの移動、物理演算(物の落下や衝突)、エフェクト表示などをコードで記述し、ゲームを動かします。現在はUnity (C#)Unreal Engine (C++)といった「ゲームエンジン」を使用するのが業界標準です。

単に動くだけでなく、コントローラーの入力に対する「気持ち良い反応」や、処理落ちしない「高速化」を追求するため、数学・物理の知識が求められます。企画やデザイン職と連携し、チームで一つの世界観を作り上げる達成感は格別です。

4.AI・データを扱う仕事

ビッグデータ解析や人工知能(AI)モデルの構築を行う、現在最も注目されている分野です。「第4次産業革命」の中核を担い、自動運転、医療診断、金融予測、チャットボットなどに取り組みます。

AIエンジニア (機械学習エンジニア)

コンピュータに大量のデータを学習させ、画像認識、音声合成、自然言語処理といったシステムを構築する仕事です。主にPythonを使用し、TensorFlowやPyTorchなどのライブラリを駆使してモデルを作成・実装します。

データサイエンティストと似ていますが、こちらはより「エンジニアリング(実装・運用)」に重きを置きます。精度の高いAIモデルを作るだけでなく、それをWebアプリや製品に組み込み、実社会でスピーディーかつ安定して動くシステムとして完成させることがゴールです。最先端のAI論文を読み解く力も求められます。

データサイエンティスト

統計学や数学的アルゴリズムを用いてデータを解析し、ビジネスの課題解決や意思決定をサポートする仕事です。 プログラミング(PythonやR言語)は手段として使い、主役は「統計解析」と「ビジネス視点」です

「なぜ売上が下がったのか?」「来月売れる商品は何か?」といった問いに対し、勘や経験ではなく、データに基づいた客観的な答え(インサイト)を提示します。分析結果を経営層やクライアントに分かりやすく伝えるプレゼンテーション能力も重要であり、技術とビジネスの架け橋となる存在です。

データエンジニア

AIエンジニアやデータサイエンティストが分析を行うためには、きれいに整理されたデータが必要です。そのための「データ収集・保存・加工の基盤」を作るのがデータエンジニアです。

社内外に散らばる膨大なデータを集め、使いやすい形に整えてデータベース(DWH)に格納する一連の流れ(ETL処理)を構築します。SQLやクラウド(AWS/GCP/Azure)の知識が不可欠です。華やかな分析結果の裏には、彼らが整備した安定したデータインフラがあり、データ駆動型社会を根底で支える「縁の下の力持ち」と言えます。

5.インフラ・セキュリティを守る仕事

システムが24時間365日、止まらず安全に動き続けるための環境(サーバー、ネットワーク)を構築し、保守・運用・管理する仕事です。Web系や業務系が「建物」を作る仕事なら、インフラ系は「土地と水道・電気・ガス」を整備する仕事です。

インフラエンジニア

ITサービスが稼働するために不可欠なサーバーやネットワークといった「基盤(インフラ)」を設計・構築・運用する仕事です。水道や電気と同じく、止まることが許されない重要な領域です。

かつては物理的な機器の配線や設置が主でしたが、現在はAWSやGCPなどのクラウドサービスを利用するのが主流です。また、「Infrastructure as Code (IaC)」という技術により、インフラ構築をプログラムコードで自動化・管理する場面が増えています。トラブル発生時には即座に対応する冷静さと、システム全体を支える強い責任感が求められます。

セキュリティエンジニア

ウイルス感染、不正アクセス、情報漏洩といった脅威からシステムや企業の資産を守る専門家です。 システムの弱点(脆弱性)がないか調査したり、万が一攻撃を受けた際の被害を最小限に抑える対策を講じたりします

防御システムの導入だけでなく、時には自らがハッカーの視点に立ち、プログラムを用いて擬似的に攻撃を行うテスト(ペネトレーションテスト)を実施することもあります。攻撃者の手口は日々進化するため、常に最新のウイルスや攻撃手法を学び続ける必要があり、現代社会において需要が高く、人材が不足している職種の一つです。

6.機械・ハードウェアを動かす仕事

家電製品、自動車、ロボット、産業機器、医療機器など、ハードウェアの中に組み込まれているコンピューターを制御するプログラムを書く仕事です。「組込みエンジニア(Embedded Engineer)」や「制御系エンジニア」と呼ばれます。

組込みエンジニア

パソコンのように汎用的なものではなく、冷蔵庫、自動車、炊飯器、医療機器など、特定の機能を持つ製品の中に組み込まれる制御システムを開発します。 製品の性能(メモリや処理能力)に制限がある中で、いかに誤作動なく、高速に動かすかが腕の見せ所です

開発言語は、ハードウェアを直接制御できるC言語やC++が主流ですが、最近はRustも注目されています。ハードウェアの知識(電気・電子回路)も必要不可欠であり、日本の製造業の強みを支えてきた、非常に需要が堅実で硬派な職種です。

IoTエンジニア

IoT(Internet of Things)技術を用いて、センサーが付いたデバイス(モノ)からデータを収集し、インターネット経由で活用する仕組みを作ります。 例えば、「外出先からスマホでエアコンを操作する」「工場の機械の振動を検知して故障を予知する」といったシステムです。

デバイス側の「組込み技術」、データを送る「ネットワーク技術」、データを蓄積・分析する「クラウド/アプリ開発」という3つの領域にまたがる幅広い知識が求められます。フィジカル(現実)とデジタル(仮想)を繋ぐ、これからのスマートシティ化に欠かせない役割です。

ロボティクスエンジニア

産業用アームロボット、ドローン、自動配送ロボット、そして人型ロボットなどの制御プログラムを開発します。 カメラやセンサーで周囲の状況を「認識」し、どう動くべきか「判断」し、モーターを動かして「動作」させる、この一連の流れをプログラミングします。

ROS (Robot Operating System) というミドルウェアを使用するのが一般的で、言語はC++やPythonがよく使われます。単なるプログラミングだけでなく、物理学(運動学)や制御工学、さらに最近では画像認識などのAI技術も必須となっており、高度な専門性が求められるチャレンジャーな分野です。

プログラミングを使う仕事の年収と将来性

これからプログラミングを仕事にしようと考えている方にとって、給与や将来性は最も気になるポイントでしょう。結論からお伝えすると、プログラミングを使う仕事の平均年収は、全業種の平均と比較して高い水準を維持しています。将来性についても今後10年程度は明るい見通しです。

しかし、すべてのエンジニアが一律に高収入なわけではありません。職種による相場観の違いや、AI(人工知能)の台頭による市場の変化を正しく理解しておくことが、キャリア選びの失敗を防ぐ鍵となります。

職種別の年収相場ランキング

一口に「プログラミングを使う仕事」といっても、その役割や扱う技術によって年収相場は大きく異なります。一般的に、「開発の上流工程(企画・設計)」に関わる職種や、「希少性の高い先端技術」を扱う職種ほど年収が高くなる傾向にあります。

主要な職種の年収目安をランキング形式(傾向別)で見てみましょう。

順位職種カテゴリ平均年収の目安主な仕事内容
1位プロジェクトマネージャー (PM) / ITコンサル700万〜1,200万円開発プロジェクトの総責任者、経営課題の解決
2位AIエンジニア / データサイエンティスト650万〜1,000万円AI開発、ビッグデータ解析、機械学習モデル構築
3位セキュリティエンジニア600万〜900万円サイバー攻撃対策、情報セキュリティ基盤の構築
4位Webエンジニア (バックエンド)500万〜800万円サーバーサイドの処理実装、データベース設計
5位Webエンジニア (フロントエンド)450万〜750万円ブラウザに表示される画面の構築、UI/UX実装
6位社内SE / 一般的なプログラマー400万〜650万円自社システムの運用保守、コーディング業務

※各種求人データおよび統計情報を基にした一般的な目安です。経験年数や企業規模により変動します。

プログラミング職の給与が高い理由

なぜ、プログラミングを扱う仕事はこれほどまでに待遇が良いのでしょうか。単に「パソコンが使えるから」ではありません。そこには明確な経済的・構造的な理由があります。

人材不足による待遇改善

経済産業省の調査によると、2030年には国内で最大約79万人のIT人材が不足すると予測されています。 あらゆる産業でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中、システムを作れる人の数はまったく足りていません。「仕事(需要)」が「人(供給)」を大きく上回っているため、必然的に給与相場が吊り上がっているのです。

利益を生み出す「レバレッジ」の大きさ

プログラマーが書いたコードは、24時間365日休まずに稼働し、世界中の何万人・何億人というユーザーにサービスを提供できます。 たった数人のエンジニアチームが作ったアプリが、数十億円の利益を生むことも珍しくありません。「労働集約型」ではなく、仕組みで稼ぐ「知識集約型」のビジネスであるため、その仕組みを作るエンジニアへの利益還元率が高くなるのです。

スキルが客観的に評価されやすい

営業職や事務職とは異なり、エンジニアのスキルは「どの言語が書けるか」「どんなシステムを作ったか」という形で可視化しやすい特徴があります。そのため、年齢や勤続年数に関係なく、実力さえあれば転職市場で適正に(高く)評価される文化が根付いています。20代で年収800万円以上稼ぐ若手エンジニアが多いのもこのためです。

未経験から参入する場合の「リアルな年収目安」

夢のある話をしてきましたが、未経験から転職していきなり高年収が得られるわけではありません。ここは現実的な視点を持つことが重要です。

1年目(未経験入社):年収300万〜500万円

最初は「勉強させてもらう立場」に近いため、給与は日本の平均程度か、それより低い場合もあります。ここが一番の踏ん張りどころです。この時期は「給料をもらいながら専門スキルを学べる期間」と割り切り、学習にフルコミットすべきです。テスターや軽微な修正業務から始まることも多いですが、腐らず自主的にコードを書き、基礎力を徹底的に固めることが、翌年以降の「年収ジャンプアップ」への最短ルートとなります。

2〜3年目(実務経験者):年収400万〜600万円

一通りの開発ができるようになると、市場価値が一気に上がります。しかし、社内評価の昇給だけでは市場価値の上昇スピードに追いつかないことが多いため、実力がついたタイミングで「経験者枠」として転職を行うことが年収アップに有効です。未経験入社の賃金で働いているエンジニアが「経験者」として転職すると、50〜100万円程度の年収アップが期待できます。

3〜5年目(実務経験者):年収450万〜800万円

単に「動くコードを書ける」だけの人と、「設計やチーム開発をリードできる」人で年収格差が明確に開く時期です。450万円前後で停滞するか、800万円を目指せるかの分かれ道となります。バックエンドからフロントエンドまで対応できるフルスタックな動きや、AWSなどのクラウドインフラ知識、あるいはリーダー経験を積むことで、替えの効かない高単価な人材へと進化できます。

5年目以降:年収500万〜1000万円超

5年以上の経験があると会社員の場合は技術力よりもチームリーダーやマネージャーを任されたり、所属する会社の給与テーブルによって年収に差がつきます。給与レンジの高い会社や業界への転職、マネジメント職への転向、フリーランスとして独立したりすることで、さらに年収を向上することができます。

プログラミング職の将来性

ChatGPTやClaudeなどの生成AIが登場し、「プログラマーはAIに仕事を奪われるのではないか?」という不安を耳にすることが増えました。 結論から言うと、「単なるコーディング作業」の価値は下がりますが、「エンジニア」の需要はむしろ高まっていくと考えられます

AIは、指示されたコードを書くことは得意ですが、「どのようなアプリを作ればユーザーが喜ぶか」「システム全体の構成をどうするか」といった創造的な設計や意思決定はできません。

これからのエンジニアの仕事は、すべてを自分で書くことではなく、AIを優秀な助手として使いこなし、開発スピードを劇的に上げることにシフトしていきます。 「AIを扱えるエンジニア」と「AIを使わないエンジニア」の格差は広がりますが、IT人材全体の需要がなくなることは当面あり得ないでしょう。

未経験からプログラミングを使う仕事に就くには?

未経験からプログラミングを使う仕事への転職を目指すことは、現代のキャリア形成においてとても有効な選択です。しかし、インターネット上には「3ヶ月でフリーランスになれる」「誰でも簡単に年収1000万円」といった甘い言葉が溢れている一方で、「未経験からの転職は無理」「やめておけ」という厳しい意見も散見され、情報の海で溺れてしまっている方も多いのではないでしょうか。

未経験からプログラマーになるロードマップについては、以下の記事も参考にしてみてください。

ここからは、未経験者がプログラミングを習得し、企業から内定を勝ち取り、エンジニアとしてのキャリアをスタートさせるまでの道のりを、現実的な視点で解説していきます。

企業が求めているのは「即戦力」

まず最初に理解しておくべき前提は、IT業界は慢性的な人材不足であるものの、企業が求めているのは「即戦力」であり、「教育コストのかかる完全な素人」ではないという厳しい現実です。それでもなぜ未経験者が採用されるのかといえば、それは現在の技術力ではなく、将来の成長可能性、すなわちポテンシャルが評価されるからです

したがって、未経験からこの業界に飛び込むためには、コードを書けるようになるための学習と、企業に対して「私は自走して学び続けられる人間である」と証明するための証拠作りの両方が必要です。この視点を持つことで、学習への取り組み方やポートフォリオの作り方が大きく変わってきます。

文系・未経験でも仕事に就ける?

文系出身者や完全な未経験者であっても、プログラミングを使う仕事に就くことは十分に可能です。IT業界は実力主義の世界であり、出身学部や過去の経歴よりも「今、何ができるか」や「今後どれだけ成長できるか」というポテンシャルが重視される傾向にあるからです。実際、現在活躍しているエンジニアの中には、営業職や接客業、事務職など、全く異なる職種から転身した文系出身者が数多く存在します。彼らの多くは、未経験というハンデを、持ち前のコミュニケーション能力やドキュメント作成能力で補い、技術力とは別の側面からもチームに貢献しています。

また、「プログラミングには高度な数学が必要」というイメージを持つ方が多いですが、これも一般的な職種においては誤解です。AI開発や物理シミュレーションなどの一部の専門分野を除き、Webサービスや業務アプリの開発で求められるのは、数学的な計算能力ではなく、物事を順序立てて組み立てる「論理的思考力」です。これは、複雑な事象を整理して分かりやすく説明する国語力や、外国語を習得する際の文法理解に近い能力です。したがって、文系だからといって不利になることはなく、論理的に考える習慣と、新しい技術を学び続ける知的好奇心さえあれば、誰にでもエンジニアへの扉は開かれています。

キャリアチェンジ・転職に必要な準備

キャリアチェンジ・転職準備において最も重要なのは、学習の成果を目に見える形で示す「ポートフォリオ」の作成です。未経験者の採用選考では、職務経歴書に書かれた「学習期間」や「学んだ言語」だけでは評価されにくく、実際に動くアプリケーションを提示して初めて、自身のスキルを証明することができます。そのためには、まずPCと開発環境を用意し、プログラミング言語の基礎学習を終えた後、教材のコピーではない独自の成果物を作る必要があります。この「アウトプット」のプロセスこそが、転職準備の核心です。

質の高いポートフォリオとは、単にコードが書けることを示すだけでなく、「なぜそのアプリを作ったのか」「どのような課題を解決するのか」という企画意図が明確なものです。例えば、身近な人の困りごとを解決するツールや、自分の趣味を便利にするアプリなど、独自のアイデアを形にすることで、技術力に加えて課題解決能力や企画力もアピールできます。また、作成したアプリのソースコードをGitHubなどで公開し、技術的なこだわりや苦労した点をドキュメントとしてまとめておくことも忘れてはいけません。採用担当者は、完成品だけでなく、そこに至るまでの思考プロセスや、エラーを乗り越えた試行錯誤の跡を評価の対象とするため、これらの準備が入念であればあるほど、内定への距離は縮まります。

就職・転職活動

準備が整ったら、いよいよ企業へのアプローチを開始しますが、未経験者の就職活動では「戦略的な動き」が不可欠です。即戦力を求める求人と、ポテンシャル採用を行う求人は明確に分かれているため、まずは現在の自分を受け入れてくれる企業を見極める必要があります。そのためには、IT業界に特化した転職エージェントを利用したり、企業の文化や開発体制がわかる求人媒体を活用したりして、未経験者の受け入れ実績がある企業をリサーチすることが有効です。「自社開発」「受託開発」「SES」という業態の違いを理解し、それぞれのメリット・デメリットを把握した上で応募先を選定することが、入社後のミスマッチを防ぐ鍵となります。

面接の場においては、スキルの習得状況だけでなく、IT技術者としての適性や人間性が厳しく見られます。プログラムを作成する実務ではチームでの共同作業が基本であるため、分からないことを素直に質問できるコミュニケーション能力や、指摘を受け入れて改善できる柔軟性が重視されます。また、「なぜエンジニアになりたいのか」という志望動機に対して、一貫性のあるストーリーを語れるかどうかも重要です。「手に職をつけたい」という受け身の理由だけでなく、「モノづくりを通じて社会に貢献したい」「技術で課題を解決するのが好きだ」といった能動的な熱意を伝えることで、採用担当者に「この人なら一緒に働きたい」と思わせることが、内定獲得への一押しとなります。

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この記事を書いた人

プログラミング学習やエンジニアスキルの習得、就職・転職などに関する情報を発信するメディア「Anycode (エニーコード)」の編集部です。

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